今回もGNX3000の検証を行います。今回はエフェクト・セクションです。


エフェクト・セクションの概略

 GNX3000のエフェクト・セクションのダイアグラムが(表1)となります。10のブロックから構成されており、これらのブロックはすべて同時に使用することができます。すなわち、アンプセクションを含めて10のエフェクトが同時に利用できると言うことです。

 エフェクト・セクションのエディットも非常にシンプルです。例えばコンプレッサーをエディットしようとした場合(図1)、まずはBのボタンをコンプレッサーのLEDが点灯するまで何度か押します。あとはオン/オフするならDのボタンを、設定を変更するなら1〜5のノブを回すだけです。どのノブが何をコントロールするのかは、ノブの直下にパラメーター名が記載されているので、すぐにわかると思います。ノブやスイッチを動かした瞬間に、そのパラメーター値がディスプレイに表示されます。このようにエディットしたいブロックのLEDを点灯させて、スイッチやノブを操作するだけのシンプルなシステムになっています。さらに、付属するエディターを利用してコンピュータからGNX3000を操作すれば、もっと簡単になります。それでは、個々のエフェクトを紹介しましょう。


(図1)

(表1)

ピックアップ・シミュレーター
 これは、文字通りギターのピックアップをシミュレートするものです。ストラトならレスポールのように、レスポールならストラトのようなサウンドが作れるということです。裏技的な使い方として、SSH配列のギターなら、リアハムでさらにハムバッカーを選択すればフロント・ハムバッカーのように、フロントシングルでさらにシングルを選択すればリアシングルのようなサウンドにもなります。1本のギターで様々なサウンドが出せますよ。

コンプレッサー
 デジタルならではの利きの良いコンプです。パラメーターも必要最小限にまとめられているので、狙った効果を作り出しやすいでしょう。

ピッチシフター
 DigiTechの得意分野ですね。現行機とまったく同じ仕様のワーミー、楽曲にフィットするハモりをつくれるインテリジェント、そして普通のピッチシフターとデチューンが使えます。また、GNX3000にマイクを接続すればボコーダーのように声とギターを合成するトーカーも使えます

ストンプボックス・モデリング
 オーバードライブ、ディストーション、ファズのモデリングです。有名どころはみんな入ってます。アンプ・モデリングと組み合わせてサウンドを作るもよし、プリアンプをキャンセルしてキャビネットだけ有効にして使うもよし、ライブ中に単独のオン/オフもできます。

ノイズゲート
 ハードな歪みサウンドには必須のノイズ消しです。購入後は自分のギターにあわせてセッティングを調整する必要があるかもしれません。プラックを選択すると、自動フェードインのような効果が得られ、バイオリン奏法をピッキングの強弱(あるいはミュート)でコントロールできるようになります。

モジュレーション
 いわゆる揺れモノとフィルター系が納められたブロックです。ヤヤ、オート・ヤ、シンセトークはトーキング・モジュレーターやシンセチックなサウンドをつくります。エンベロープはオートワウのことです。トリガード系は、ダイナミックスの変化でスイープをリセットするので、曲のアクセントにあわせて常に同じスイープ・ポイントを利用できます。個人的にはビブラートが気に入っています。かなり変態技ができます。GNX3000では新たにユニバイブのモデリングが追加されています。

ディレイ
 普通のデジタル、テープエコーっぽいアナログ、そして左右で幾分ディレイタイムをずらすスプレッドが利用できます。最長ディレイタイムは2秒。

リバーブ
 10タイプのリバーブが納められています。DigiTechのリバーブは残響が綺麗ですよ。

エクスプレッション・アサイン
 エフェクトには入りませんが、ペダルへパラメーターをアサインしてリアルタイムに動かすためのものです。ワーミーを使うにはここの設定が必須になります。GNX3000内のパラメーターのほとんどすべてをアサインできます。プリセットのほとんどはボリューム・ペダルにアサインされていて、ボリュームはプリセット間で引き継がれますので、プリセット・チェンジしてもペダルの位置に応じたボリュームが適用されます。同時に3つのパラメーターをアサインできますので、コーラスとリバーブを徐々に減らしながらディレイを増やしていくといった効果がシームレスに行えます。ちなみにワウはペダルを強く踏み込むことでオンになる、デュアル機能のペダルになってます。

 また、LFOという自動周期のパラメーター制御も行えます。トレモロやパンナーの効果ならこちらでも作れますから、モジュレーション系のエフェクトと同時にこれらの効果を付加することもできます。オート・ワーミーのようなことや、究極ではワーミーのタイプをアサインすることで、オートリフのようなことができます。なにせ機械ですから人間の手足よりも速く動くので、その効果は絶大です。エクスプレッション・アサインはうまく使うと、新たなエフェクトを生み出すことになります。実験あるのみですね。

 駆け足でエフェクトを紹介してきましたが、雰囲気はわかっていただけましたか? GNX3000の音色作りはアンプ・モデリングだけでなく、スタンプボックス・モデリングやピックアップ・シミュレーターとの組み合わせで、さらなる音色の幅を提供してくれます。エフェクト類も補助的な使い方から、攻撃的なサウンドまで自在に操れる仕様になっていますから、ヘビー・エフェクト・ユーザーにも満足していただけることと思います。